「譲る米」及び「譲る米『夢』」の農薬の使用回数(成分)の少なさに驚く、分かりやすい稲作の農薬講座!(特栽米といってもピンキリ0~11回)
「譲る米」及び「譲る米『夢』」の農薬の使用回数(成分)の少なさに驚く、分かりやすい稲作の農薬講座!
とは言ったものの、分かりやすく感じて頂けるように頑張ります!
特別栽培米と一言でいっても、ピンキリでその農薬の使用回数(成分)は、0~11回(成分)のふり幅があります。(石川県の特別栽培米の場合)
特別栽培米を選んで好まれている方は、ご自身の選ばれている特別栽培米の農薬の使用回数をご存知でしょうか?
という疑問提起をして、このブログを書き進めていきたいと思います。
何はともあれ、まずは、どんな時にどんな目的のために稲作では農薬を使うのか、知って頂きたいと思います。
最初にお伝えしておきたい事ですが、農薬を使わないことが大切ではなく、農薬を適切に必要な時に使用することが大切であることを知って頂きたいと思います。これは私の個人的な見解ではありますが。
地域によって、稲作の環境、つまりは病害虫の影響力が変わってくるため、一概には結論を出せない極めてデリケートな所です。
それでは本題に入ります。
稲作の農薬使用の目的は、主に3つ。
①除草対策
②病害虫対策(消毒といわれるもの)
③稲の生長を遅らせたりするもの
この3通りかなぁ。
弊社では、①②の目的ですね。
③はないです。
説明していきますと、
①除草対策
①は、雑草対策で、分かりやすいですね。
除草剤といっても、対応する草の種類によって、成分の数(使用回数)が変わります。
ヒエなどで1種類の成分。
ホタルイなどで1種類の成分。
2種類の除草剤を買って、2回に分けてする場合もありますし。
その2成分の入った一つの除草剤を買って、一度に散布する場合もあります。
また、一言で除草剤といっても、効き方に2種類あります。
一つが、CMで有名なラウンドアップなどで、付着したものを全て枯らしていくものです。
もう一つが、「選択性」除草剤というもので、稲にかかっても稲には影響を与えないけど、雑草だけを枯らす、というものです。
最近の除草剤は、エビデンスがしっかりととれており、「収穫時期の何日前までに使ってください」などと、しっかり農薬の残効のデータもあります。
要は、「この期間に使えば農薬の成分は残りませんから、安心です」というエビデンスです。
「農薬なんて使わずに、草ボウボウでもいいんじゃない?」
というお声もあるかもしれませんが、非常に困ります。
その理由は、
1、虫が集まってくる。
そうすると穂のデンプンを吸いにカメムシなどがやってきて、黒い斑点のあるお米が多くなる。
2、光が届きにくくなる。
光合成しにくくなり、お米の生育、お米の粒の大きさ、数、品質などが悪くなる。
3、風通しが悪くなる。
湿気がこもるとカビが増えるように、稲も病気になりやすくなる。
4、栄養を雑草に盗られる。
稲の生育が悪くなる。収穫量、品質が悪くなる。
5、来年度の雑草がより多くなる。
種を落とすから。
6、収穫時など、コンバインなどの機械に負担がかかる。
草が引っかかり、稲刈りが思う様に進まなくなるし、交換部品が増えるとコストが増す。
ぱあっと思いつくのは、こんな感じかな。
②病害虫対策(消毒といわれるもの)
稲は強いようで、私のように実はデリケートで、病気や害虫の影響を受けやすいです。
よくヘリコプターやドローンで散布していて「消毒しとる」と言われるものは、この対策です。
病気や害虫にはこのようなものがあります。
1、病気
いもち病、内穎褐変病、白葉枯病、穂枯れ(ごま葉病菌)、ウンカ類、紋枯病、疑似紋枯症(赤色菌核病菌)、疑似紋枯症(褐色菌核病菌)、疑似紋枯症(褐色紋枯病菌)、もみ枯細菌病、など。(約10種)
2、害虫
イネミズゾウムシ、イネドロオイムシ、ツマグロヨコバイ、コブノメイガ、フタオビコヤガ、ニカメイチュウ、イネツトムシ、など。(約7種)
漢字やカタカナが多くて見るのも嫌になりますが、代表的なものとして、だいたいですけど、病気10種、害虫7種、病害虫だけで、合計17種あり、結構、病気や害虫が多いんだな、と思って頂けたらと思います。
ですので、私たちが、予防接種ワクチンやら、抗生物質ペニシリンを打つのと同じです。
病気や虫から大事な体(稲)や子供(種)を守るために、対策が必要となり、それが、病害虫対策の農薬です。
農業で使うクスリ、それが農薬です。
病院の薬と同じで、正しい使い方をすれば、カミソリと同様、重宝なものであり、当然、必要な時には必要なものです。
さて、この病害虫対策(消毒といわれるもの)ですが、ばんばのお米では、こだわって減らしています。
まず、ばんばのお米すべてに共通していること。
≪種もみ時の病害虫への消毒≫
農薬を使わずに、温湯(温かい水)で消毒します。失敗すると発芽率が下がるため、繊細な作業ですが、この作業での農薬を減らしています。
この作業では、病気としては、もみ枯細菌病、苗立枯細菌病、いもち病を、害虫としては、イネシンガレセンチュウというものなどへの対策をしています。
稲の成育において、極めて大切な消毒ですが、ここは農薬を使わず、安心安全な温水で行います。
病害虫対策として農薬を使うとしたら、農薬使用回数(成分)として、3~4回分(成分)のものを使うことになります。
そうすると、種まきの前から農薬使用回数(成分)を、3~4回分(成分)使用することになります。
その分を、ばんばのお米では、取り扱いの全てのお米において安心安全な温水で行い、確実に減らしています。
この一手で、安心安全への大きな第一歩を踏み出しています。
次からは、ばんばのお米でも変わってきます。
≪田植え時の病害虫への消毒≫
ここも今後の稲の生育に極めて深く関係する、大切な段階です。
ということは、お米作りの集大成、収穫量、品質にも影響するという事です。
品質が良くて収穫量が少ない、でもダメ。
収穫量が多いけど品質が悪い、でもダメ。
品質が良くて収穫量が多い、これが米農家が生き残るたった一本の道。
米農家にとっては、生活がかかっている、生きるか死ぬかの分かれ目でもあります。
「何を大袈裟な」と笑われる方もあるかもしれませんが、現実として本当の事です。
ですから、ばんばのお米でも、一部のお米を除いて、この大切な田植え時には、病害虫対策の農薬を使用しています。
一部のお米とは、
■自然栽培米
■農薬を使わないこしひかり
■譲る米(コシヒカリ)
■譲る米『夢』(夢ごこち)
の4品目です。
自然栽培米と、農薬を使わないこしひかり、はその名の通りですが、
なぜ、譲る米シリーズは、病害虫対策の農薬を使用しなくていいのか、不思議に思われる方もあるかと思います。
一言でいえば、「土が元気だから!」。
そのために「元気な土づくりのために全集中していいるから!」
これが答えです。
でもすべての米作りで、その手間をかけることはできません。
譲る米シリーズには、自然栽培、農薬を使わないこしひかり、とは違う、手間がかかるからです。
この田植え時に病害虫対策の農薬を使うとすれば、農薬使用回数(成分)を、3~4回分(成分)使用することになります。
ですので、
■譲る米(コシヒカリ)
■譲る米『夢』(夢ごこち)
では、≪種子消毒≫≪田植え時の消毒≫の段階だけで、世間一般のお米よりも、農薬使用回数(成分)を、6~8回分(成分)少ないことになります。
ですので、譲る米シリーズでは、病害虫対策の農薬は使用しておりません。
使用しているのは、稲に影響を与えない、雑草対策の農薬だけです。
令和3年産の農薬の使用回数(成分)はこのようになっています。
これを見てから石川県の慣行栽培、特別栽培米の基準をみると、この記事のタイトルを思い出されると思います。
これが石川県の基準です。
この記事のタイトル思い出されましたか?
「譲る米」及び「譲る米『夢』」の農薬の使用回数(成分)の少なさに驚く、分かりやすい稲作の農薬講座!
(特栽米といってもピンキリ0~11回)
としましたが、本当に驚かれると思います。
なんと!農薬使用回数は、石川県の特別栽培米の、基準の半分以下なんです!
だから、譲る米シリーズは、特栽の中の特栽米!といってもいいかもしれません。
勝手にこんな名称を出したら混乱の原因になりますので、漏れた心の中の声という事で、収めて頂けたらと思います。
この記事を通して、お米作りでの農薬の使用目的や使用回数について、少しでも関心を持っていただけたら嬉しいです。
この記事については、これでいったん終わりますが、最後に、譲る米農法とはどんなもの?なにが違うの?というお声を頂いていますので、少しご紹介させて頂きます。
これで、肥料へのこだわり、農薬へのこだわり、が分かりやすくなるのでは、と思っております。
【譲る米(コシヒカリ)】
≪「譲る米」の紹介ページはコチラです。≫
≪「譲る米」の販売ページはコチラです。≫
【譲る米『夢』(夢ごこち)】
≪「譲る米『夢』(夢ごこち)」の紹介ページはコチラです。≫
≪「譲る米」の販売ページはコチラです。≫
上記のグラフの「特別栽培米」とは、弊社の場合の特別栽培米の基本的な栽培方法のものの事です。
ここまでこだわっているからこそ、我が子の離乳食にも安心して使うことができます。
こだわり抜いたこの逸品、ぜひご賞味ください!
今後ともよろしくお願い致します。
written by てぃ
こんにちわ。
趣味で野菜を作りたいといろいろと考えています。
そのまま食べても甘いニンジン。
軽く焼いて食べるだけで美味しいピーマン。
だしをかけてレンジでチンするだけで美味しいオクラ。
トロトロの液のでる下仁田ネギ。
とれたてをその場で丸かじりが最高のキュウリ。
そんな思いを巡らしながら日々お米づくりを勉強しています。
「もっとお米のことを考えろっ!」!って叱られそうですが、
美味しい野菜と、美味しいご飯の組み合わせって、最高の栄養源、元気の源って感じがしません?
そんな私が、日常の日々の中で見たこと、思ったことなどを皆さんにご紹介させて頂ければなぁと思っています。
こうやってお米って作られるんだぁ、農家の人っていっつもどんな事してるんだろう?
へー、こんなこともしてるんだぁ!
そういう新たな一面というか、そういう驚き?のきっかけになって頂けたらと思います。
これからもよろしくお願いします。
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