「譲る米」と「譲る米農法」とは? ~一年間の米作りを通して~②

「譲る米」と「譲る米農法」とはどんなものなのか?新参者なのに、まだまだご紹介が足りないと思い、一年間の米作りを通して、こだわっている所を知って頂ければと思っています。

今回はその2回目です。

年間を通して、どんな作業を通して、どのように生長して、「譲る米」が出来ていったかを、ツイッターの記事を使いつつご紹介しています。

ツイッターの記事を使いますので、見にくい、分かりにくい所もあるかもしれませんが、どうかご了承ください。

では紹介を続けていきます。

★いよいよ田植え!

自然栽培と譲る米の苗は同じものを使う予定をしていたのですが、令和3年度産は、苗がうまくいかず、うまくいったものを自然栽培に回しました。

では「譲る米」は何の苗を使ったのか。「農薬を使わないこしひかり」と同じ苗を使いました。

何が違うのかといいますと、特殊有機肥料と、有機肥料の違いです。

土壌菌が入っているかいないかの違いです。

また、米ぬかや廃棄野菜由来のものか、そうでないかの違いです。

「農薬をつかわないこしひかり」の床土には、化学肥料はもちろん使われていませんので、ご安心頂けます。

来年こそ成功させるぞ!

ちなみに、少しでも排気ガスを減らすという事で、代掻きは一度しかしておりません。

なので表面がガサガサしています。

また、田植えに臨んで、水を抜く際も、基本追肥しないため肥料分が流れ出ないように、水管理にはトコトン気を遣います。

★深めに水を張り、寒さにやられないようにします!

稲は寒さに弱いため、深水管理で守ります。

風が強い日は特に心配になり、見に行きます。

★水温を上げる努力!

この段階では、トコトン温めてやることに重きを置きます。

自然栽培や、農薬を使わないこしひかりでは、水面を濁らすようにし、光を遮り雑草が生えないようにします。

そうすると、光が入ってこず、水温も上がりにくいです。生長が遅れます。

「譲る米」では、他の特別栽培米と同じように、田植え時に除草剤をまいていますので、雑草の心配はいりません。

太陽の恵みである日光を、水中にも取り込み、水温、地温を上げ、稲の生長、特に根っこの生長を促します。

稲自身にストレスを与えずに、自分のペースで、じっくりでもしっかり基礎から育つように環境を整えます。

今の除草剤は進化していて、適切に使えば、稲に残らないようになっています。

「譲る米」の特徴としては、田植え時にも施肥しませんので、藻が生えません。有機肥料を使う特別栽培米には藻が生えます。そうすると先ほどと同じで、水温が上がりにくくなります。

その点からも「譲る米」の特徴は、肥料の力で育つというよりも、稲自身の力を引き出し、マイペースで育ったお米を楽しめる!という所にもあります。

これは「農薬を使わないこしひかり」や他の特別栽培米では、味わえないポイントです!

あくまでこだわるのは、稲自身の潜在能力を引き出すところにあります。

★新鮮な酸素!鮮度のいい水を!

これは「譲る米」だけでなく、ばんばのお米全般に言えることです。

私が水回りしている、「峰の雪もち」「夢ごこち」「特別栽培ひとめぼれ」も特に気をつけています。

ただ、追肥しない分、「譲る米」は水の鮮度、酸素を含んだ水にこだわっています。

注力するのは、病気せずに稲が元気に育つための、土壌菌の活躍できる環境を整える所です。

★雑草は品質の天敵!

今年こそ、ヒエで悩んだ去年よりも除草剤を一回分減らせると思っていたのに、田植え時の強風、大雨のおかげで、除草剤の効果が薄まり、去年抑えていた雑草が抑えきれず生えてきました。

玄米が綺麗なのは、田植え時に除草剤を使ったお米です。

雑草に栄養を取られなかったからなのか、虫が寄ってこなかったのか、風通しが良かったからなのか、このすべてなのかはわかりませんが、綺麗な玄米が取れるという事は、健康に元気に稲が育った証拠です。

稲が除草剤の影響を受けて弱っていたならば、綺麗な玄米にはなりません。

稲も母体が大切です。稲に影響を与えない今の農薬には、本当に感謝です。開発した方々は本当に天才です。

それほど昔の農薬と今の農薬は、変わってきています。

米農家の方でも知らない方もありますが、今「選択性」の除草剤もあります。雑草は枯らすけど、稲には影響を与えない。信じられますか?私も意味が分かりませんが、実際にそういうものがありますし、コストは高いけど必要な時、必要な所だけには取り入れています。

また、畦畔で使う除草剤の中にも、土に付着しても土壌菌が分解し、無害なものに変えてくれ、農薬が残らないものもあります。

話は戻りますが、令和2年度産の「譲る米」の玄米が、理想的な綺麗さをしていたのには、ここでのこだわりがあります。

★元気な苗は、元気な土から!

赤ちゃんにも、離乳食として安心して食べさせられるお米を!

そのためにはまず土壌菌の多い健康で元気な土壌を育てる所から。

★苗がなくなった所は、手で植えます!

風下で波打ったり、去年の藁などのごみなどに覆いかぶされた苗は消えていきます。

そういう所は、合間を見つけて植えてやります。予備の苗は、水田の端に少し残してありますので、それを使います。そうそうこの年は、他の作業が忙しくて、昼休みに一人で植えてたの、忘れられないですね。

稲刈りの時期には、他と比べても、そん色なくしっかりと育ったので、本当に良かったです。

★自然栽培に似た育ち方。

ここがお米の面白い所。「譲る米」の育ち方は、自然栽培のスピードに似ています。分げつの株の数、一本一本の茎の太さ、穂の数、粒の数、粒の大きさ、味は、違ってきますが、生長スピードは、ほぼ同等です。

おそらくこれが、稲のもともとの生長スピードなのでは、と思っています。

根っこが混酸を出し、有機物や無機物を、さらに吸収しやすい形へと整え、準備するのにかかる時間だと推測しています。

★生き物たちと共存共栄!

こういうのを見ると、大変だけど「あぁ、やっててよかった!」と感じます。

★じっくりだけど、最終的にはしっかり育つ!

じっくりじっくり、ゆっくりと、スタートダッシュは遅い様に感じますが、稲刈りの時期が近付くと、他のお米と変わらないぐらい大きく太くなります。

今まで、根を張り巡らせ、準備していたのかなぁ。

★おぉ、いいねェ!

私のテンションと満足度が上がる時。

★おぉぉぉ、いいねェェ!!

私のテンションと満足度が上がる時。パート2!

たまりませんなぁ。

★品質は、最高の「一等米」!

検査したところ、粒が整っていて、品質が良い!ということで、「一等米」のハンコ頂きました!

土壌菌の活躍のおかげです!感謝!

★特徴:農薬の使用回数を減らせる「譲る米」!

ばんばのお米の特別栽培米よりも、田植え時に使う農薬を減らせるのも、土壌菌の活躍のおかげです。

元気で病気になりにくいからできる事です。お客様に驚かれますが、価格を下げられるのも、実は稲が元気に育つから農薬を使わなくていいからなんです。

ただ、「絶対」ということはありませんので、もし、病気や虫がついたりしたら、使わざるを得ない時が来るかもしれません。

★特徴:農薬を極力減らせる!

回数は4回ですが、これは使った成分の数ですので、実際に作業として蒔いたのは、2回だけです。

その2回とも雑草対策です。

土が元気になれば、稲も元気になる。元気な稲は、元気なお米を育て、それを食べれば、パワフルな毎日に繋がる。そう信じて取り組んでします。

★鮮度そのまま真空パック!

あまり知られていませんが、特に精米したお米は、酸素に触れると、酸化し、風味が落ちやすいです。

お米農家ばんばでは、玄米も、精米も、5㎏のものであれば、真空パックでお届けしています。

お米が一番美味しい時に食べてもらいたいからです。

★ほかのお米と違う「譲る米」のポイント!

「人が作った」お米から、

「土壌菌が作った」お米へと、

主体性を「譲った」お米。

「こんなお米今までなかった!」そんな「生きた土」を次世代に遺すことに焦点を置いたお米です。

★その名も「譲る米」!

名は体を表す、と言いますように、お客様に、どういうお米か、名前で伝わる様にと考えたのが、「譲る米」です。結構長い間悩みました。

★「譲る米」イメージキャラクターの「ゆずるくん」!

「譲る米」を作るきっかけとなった、我が子がモチーフとなった「ゆずるくん」です。

我が子に、離乳食として食べさせたいお米とは?と悩みました。

また、私は生産者ですが、一般の消費者の一人となった場合に、我が子のために買い続けたい、となった時に、いくらだとお求めやすいのか、たくさんは作れないけど、そういう安心、安全なお米を、低価格で共有できたらなぁ、と思って、かなり独特な「譲る米農法」を考えました。

たぶんこんな農法をしている方は、いないのではないでしょうか。

お子様に気に入って頂けたら幸いです。

★ゆずるくんのラフ画!

裸婦画ではありません。ラフ画。お好きな方もいらっしゃると思い、せっかくなので。

★「譲る米」の販売開始と、おかげさまのシールのカラー化!

本当は、少しでもコストを下げるため白黒にしていたのですが、贈答用にプレゼントされる方も多いようでしたので、少し見栄えよくしました。

これもご注文くださるお客様のおかげです。

今後ともよろしくお願い致します。

 

最後に、「譲る米」「譲る米農法」って一言で言ったら、「どんなお米なの?」のご質問にお答えしたいと思います。

ばんばのお米で比較していえば、「特別栽培米の中でも収穫量より、より一粒一粒にこだわった、自然栽培と特別栽培米の中間に位置するお米で、それでいて価格を抑えることに成功したお米」でしょうか。

収穫量に重きを置くお米農家さんからすると、「特別栽培米の中でもちょっと贅沢なお米」でしょうか。

「追肥すれば収穫量が増えるのに追肥しないなんてもったいない」と言われるからです。

収量も増え、品質や風味も良ければいいのですが、必ずしもそう繋がるとは、思えないところもあります。

収穫量よりも、これからを見据え、温暖化対策、CO₂削減、排ガス低減、プラスチック削減、廃棄野菜を再利用したエコ栽培、食品ロス削減、生きた土を遺し、他の生き物と共存共栄を図る、環境保全に重きを置いたお米。

稲に追肥などの外的ストレスを与えないように、稲自身の生長速度で育てたお米。

それが「譲る米」であり、土壌菌を主体に考え、その環境を整えるための「譲る米農法」。

そんな誰も挑戦していない、そんなお米の味を楽しみたい、食べてみたい!

そう思わせてくれるドキドキするお米です。

それが、「譲る米」です。

 

お米も鮮度そのままの真空パックにてお届けしています!

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