No.310  2021.07 水田からガス

水田からメタンが放出されているってご存じですか?水を張った田んぼに足を踏み入れた時にブクブクっと出てくる気泡,あの正体の半分弱がメタンだそうです。

水田の土壌中には酸素が少ない(嫌気的な)条件で硫化水素やメタンを作る微生物が住んでいて、水稲を育てるために水田に水を張ると土壌中の酸素が少なくなってそれらが作られます。その中でもメタンは温室効果ガスのひとつなので、発生を減らすために水管理を工夫しています。メタンは酸素の少ない条件で作られるので、水を張る、抜くを繰り返す「間断灌漑」を行っています。この方法だとコメの収量を落とすことなくメタンの発生量を大きく減らすことができます。ご家庭でも温暖化対策として「省エネ」や「創エネ」、「エコドライブ」など、温室効果ガスを減らす取り組みをしているかと思いますが、米づくりでもこのようにして生産の質を落とさずに温室効果ガスの削減に取り組んでいます。