「緑色の米」の正体は何?玄米の中にチラホラあるんだけど。
ばんばのお米を、いつもご利用いただきまして、本当にありがとうございます。
安心安全、それでいて美味しい、そんなお米を通して、元気をお届けしたい米農家です。
ときどき頂くご質問なのですが、
「玄米の中にチラホラ見える緑色のお米っていったい何ですか?害あるものなんですか?」
害はありません。
この緑色の米の正体は、熟してないお米、未熟米です。
もう少しで白く熟すことができたのに、間に合わなかったお米です。
あまり知られていませんが、刈り取ったもの、そのすべてが、商品のお米になるわけではありません。
稲刈りが終わって、その籾を乾燥させ、籾摺りをして玄米の状態にした後、弊社の場合、大きさで選別をします。
ふるいにかけ、基準以上の大きさのものは残し、基準以下のものは中米(ちゅうまいと読みます、ちゅうべいではありません)として(2番米として)振り分けられます。
小さいものが落とされるという事は、中米の袋の中は、小さく緑色のお米がほとんどです。
小さく緑色のものは、熟すのにまだまだ時間のかかるものです。
その後色彩選別機という機械で、緑色の米や黒い米を取り除きます。
なので、色彩選別機から落とされたお米、色選落ちは粒は大きいけれども緑の粒やカメムシの食べた黒い粒などが多いです。
ここで「あれれ?」と気づく方があると思います。
「色彩選別機で、緑色の玄米は弾いているのなら、どうして玄米の商品の中に混ざっているの?」
実は、緑色の玄米といっても、2種類あります。
「生き青」と「死に青」です。
これが正式名称かわかりませんが、便宜上そう呼んでいるだけかもしれません。
色彩選別機でふるい落としているのは、「死に青」です。
「死に青」は濃い緑で、おそらく食べてもパサパサで美味しくないと思います。
「生き青」は薄い緑で、食べてもそんなに食味は変わらないように思います。
まぁ、一粒一粒で食べる方はいないと思いますので、そんなに気づかないと思います。
精米してしまえば、そんなに目立たないかもしれません。
ただ「死に青」の場合は、お米を研ぐときに、なかなか沈んでくれないかもしれません。
「死に青」は、カメムシ被害による黒い点のある黒い粒同様、少しでもあると、等級がすぐに落ちます。
色彩選別機の設定で、本当に気に掛ける部分です。
「生き青」も多すぎれば問題ですが、その辺は調整の腕の見せ所です。
こまめに何度もチェックします。
ちなみに、緑色の米は、熟す途中で未熟なだけですから、問題なく食べれます。
「死に青」が多いと食感がパサパサしておいしくないかもしれませんが、
「生き青」でしたらそこまで気にならないかと思います。
見分け方で、濃い緑色、薄い緑色と言いましても、比較しないとわかりにくいですので、なかなかお伝えしにくい所です。
ちなみにこれが色彩選別機です。
少しチカチカしますので、気持ち悪くなられる方は飛ばしてください。
※目がチカチカしますのでご注意下さい。
この滝の様に流れるお米を、瞬時に仕分けしていきます。
白いものやら、黒い斑点のあるもの、青いもの、黄色っぽく焼けているものなど、選別しています。#譲る米農法 #新米 #無農薬 #発芽玄米
「土から変える💕譲る米♪」
税込3,980円以上、#送料無料! pic.twitter.com/aagJJBUsQg— 米農家 ばんば@自然と共に (@banba_rice) September 10, 2021
そして、これが商品となりお客様のお手元に届くお米と、色選落ち、中米、くず米です。↓
#お米クイズ!
刈り取りをしたお米を4通りに仕分けするのですが、どれがお客様に届く一等米でしょう?
拡大した時に左から
①一等米(綺麗な玄米です!)
②色選落ち(黒い米あり)
③中米(ちょっと小粒)
④クズ米(かなり小粒)
栽培方法に修正を加えながら②〜④を減らすのが腕の見せ所なんです pic.twitter.com/MyzahK5Wan— 米農家 ばんば@自然と共に (@banba_rice) September 11, 2021
この写真ではわかりにくいかもしれません。が、この様な違いがあります。
どうして緑色のものが混ざるかといいますと、
①一つの穂でも先と末端の熟し方が違う。
稲穂は、先端の方から熟します。
先端が熟していても末端は熟していない場合があります。
品種特性上穂の長いものは、それが顕著に出ます。
ですので穂が長い「ひゃくまん穀」は、刈り取りのタイミングがとても難しいです。
先端の熟し加減に合わせると、末端が青が出るし、末端に合わせると、先端が熟しすぎて(胴割れなどになり)、これまた品質が落ちます。
本当に判断を迷う所です。
②圃場によって熟すタイミングが異なる。
圃場の土質や、前年度の肥料の残りや、肥料の効き方で、稲の生長や熟し方に差異が出てきます。
稲刈りの順番のタイミングや、天気の関係で、その差に合わせることができず、未熟米が多いとわかっていても刈らなければならない時もあります。
また、同じ一枚の圃場でもその場所によって、この角の部分、肥料が濃かったのか未熟米が多いなぁ、という事もあります。
こういった2つの理由で、緑色の米、緑の粒が混ざったりします。
玄米で食べられている方は、気になるかもしれませんし、その年によって、緑色のお米が多い年もあるかもしれませんが、そんな気候を耐え抜いてきた強いお米ですので、それがその年のお米だと思って味わって頂くのも、お米の楽しみ方かもしれません。
もし気になる場合は、お米を作られた農家さんに直接、お米の等級を聞かれたらいいと思います。
弊社の場合、JA所属の資格を持たれた検査員の方に頼んでいます。公平な目で検査して頂いていますので、一等米なのか二等米なのか、ご確認されることが、安心満足に繋がると思います。
この記事がお役に立てれば幸いです。
安心安全で楽しいお米ライフを!
written by てぃ
こんにちわ。
趣味で野菜を作りたいといろいろと考えています。
そのまま食べても甘いニンジン。
軽く焼いて食べるだけで美味しいピーマン。
だしをかけてレンジでチンするだけで美味しいオクラ。
トロトロの液のでる下仁田ネギ。
とれたてをその場で丸かじりが最高のキュウリ。
そんな思いを巡らしながら日々お米づくりを勉強しています。
「もっとお米のことを考えろっ!」!って叱られそうですが、
美味しい野菜と、美味しいご飯の組み合わせって、最高の栄養源、元気の源って感じがしません?
そんな私が、日常の日々の中で見たこと、思ったことなどを皆さんにご紹介させて頂ければなぁと思っています。
こうやってお米って作られるんだぁ、農家の人っていっつもどんな事してるんだろう?
へー、こんなこともしてるんだぁ!
そういう新たな一面というか、そういう驚き?のきっかけになって頂けたらと思います。
これからもよろしくお願いします。
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