となりのトトロに見る、田植え、水田管理、ごはんの釜など、昭和28年頃のこだわりが凄すぎる22か所と疑問。
となりのトトロに見る、田植え、水田管理、ごはんの釜など、昭和28年頃のこだわりが凄すぎる22か所と疑問。
今回のタイトルです。
実は来月2歳になろうとしている子供が、今、ジブリの「となりのトトロ」にはまり中です。
毎日見ています。
オープニング、BGM、効果音、キャラクターの動き、どれも気に入っているようです。
オープニングに合わせて踊ったり、まっくろくろすけをメイがパチンとするシーンをまねたり、その直前のまっくろくろすけの大群が飛び出してくるシーンでも大爆笑です。
トトロやさつき、メイが、ドングリなどの種の芽だしダンスをしているシーンも、一緒の動きをしています。
猫バスのBGMになると、体を左右にリズムに合わせて振ります。
別の所で遊んでいても、トトロの映像を流すと飛んでやってきます。
CMになると、リモコンを持ってきてCMを飛ばそうとします。
更にはつい昨日、CM前にリモコンを持ってくるようになりました。
覚えたようで、驚きました!
さて、そんな「となりのトトロ」を見ていると、その描画されている背景のシーンなど驚くことがたくさんありました。
当時の時代背景を描くために、細かいところまで描かれていたことです。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
①水田の水口の描写
②田植えの様子
③引っ越しの際のタンスに挟む新聞
④井戸のポンプ
⑤2釜ある五右衛門風呂
⑥ご飯釜
⑦朝から七輪で焼き魚
⑧東電鉄バス
⑨窓を開けて寝る、ではなく戸を開けて寝る。
⑩日中は、戸締りなどせず、全開で出かける。
⑪メイ捜索時の「お互い様」の掛け声。
⑫当時の電話。
⑬自転車にゴムがあった。
⑭メイちゃんの面倒を見て、ばあちゃん疲れてた。
⑮さつき、めい。ともに5月?
⑯セリフにはなかったけど、「かんちゃん」のやさしさ。
⑰トトロの「わからない」
⑱蛍光灯のつくり
⑲メイの目撃情報
⑳かんちゃんの朝の仕事、卵集め
㉑さつきの枕は小豆枕。
㉒お父さんの洗顔、それは鍋ですよね?
追記
㉓代掻きには、牛か馬。(2022.1.13)
㉔農薬は使っていなかった。(2022.1.13)
㉕「田植え休み」があった(2022.1.14)
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
①水田の水口の描写
例えば、引っ越しの際の大掃除の時に川に水を汲みに行ったさつき。
その川には、田んぼに水を引くための、水口と水をせき止める際のせぎ板が描かれていました。
この描写の細かさに、本当に驚きました。
今でもそうですが、水田に、ドジョウがいたり、ナマズがいたり、ウグイがいたり、亀やスッポンがいたりするのは、川から流れ込んでくるからです。
特に昭和30年代となったら、もっと水が綺麗で、蛍も多く、小魚も多かったのではないかと推察されます。
間違って水田に入った魚をとらえたこともあるかもしれません。
その魚を食べに、多くの鳥が来ていたかもしれません。
②田植えの様子
田植のシーンでは、数人が並んで後ろに進みながら植えていました。
あれっ?と思いました。
「バックしながら植えていくんだ」
通常、田植は前を向いて植えていくものだと思っていました。
だって、後ろ向きだったら、せっかく引いた線が見えず踏んでしまう可能性があるからです。
田んぼにひかれた線を見ながら植えていくもの、と思っていました。
だから、前向きと思いこんでいたのですが、もしかしたら、線を引かずに田植えをする場合は後ろ向きなのかもしれません。
③引っ越しの際のタンスに挟む新聞
引っ越しの際に、扉が滑ってあかないように、新聞紙を挟んでいたこと。
「そこに新聞をはさむんだ!」と勉強になりました。
④井戸のポンプ
最初に水を入れて、生ぬるい水が出なくなるまで、冷たい水が出るまで、捨て水すること。
錆や落ち葉や汚れが入らないように、水の出口に網をつける。
こういう事、今、使うことがなくても勉強になります。
⑤2釜ある五右衛門風呂
大きい釜と、小さい釜。
大きい釜は、浸かる湯舟。それでは小さい方は?
調べてみると、かけ湯用の釜のようです。
薪を燃やした熱で、湯舟の大きな釜を温め、その煙や熱で、奥の小さなかけ湯用の釜の中の水を温めるようです。
薪をくべる窓も二つあり、おそらく上の段は薪をくべる所で、下が灰を引っ張り出すための所のように思います。
少し狭いので、灰を出す時は、少し大変だったように思います。
⑥ご飯釜
そのまま食卓の隣において食べていたんだなぁ、と。
しかも畳の上への直置き。
おひつなどに出していたのかと思っていたけど、家庭家庭によるのかも。
⑦朝から七輪で焼き魚
お弁当用の魚を朝から焼いている。
一体何時に起きているんだ?と。
また、当時は冷蔵庫がないはずだから、朝、小魚を家の前の川で捕まえてきたのだろうか、と推察されます。
もしかしたら、毎晩罠をかけているのかなぁ、と。
⑧東電鉄バス
運転手と女性のスタッフがいたので、
「もしや、これが石炭バス?」と思いましたが、軽油で動くバスだったようです。
形からボンネットバスと言われているそうですが、石炭や巻きで動くバスの場合は、バス後方に結構大きな装置がのっているからです。
トトロのボンネットバスの後方には、そういったものがのっていませんでした。
運転手とは別に乗務員の方がいたのは、扉を開閉したり、乗車賃の受け取りのためだったのかなぁ、と推察されます。
見送りに行った人は、すすで真っ黒になって帰ってきた、と言われた木炭バスかと思って、ドキドキしていましたが、違ったようです。
⑨窓を開けて寝る、ではなく戸を開けて寝る。
寝てる間に、人やら、狸やら、蛇やらが入ってこないのか心配になり、今だったら眠れないと思います。
⑩日中は、戸締りなどせず、全開で出かける。
風通しのためだと思われるが、小学生の頃は自分の家もそんなだった。
今では出来ないけど。
⑪メイ捜索時の「お互い様」の掛け声。
「ばあちゃんの勘違いだった」の後に、「お互い様」といって、引き続き捜索を続けてくれた人たちの温かさ。
⑫当時の電話。
聞いた話では、その村に一つあるかないかだと聞いたことがある。
今は、小学生ですらスマホを持っている。
当時の人たちが、今いたら、ビックリ仰天するに違いない。
それにしても、めったにかけることのない電話だったはずなのに、お父さんの仕事場の電話番号を暗記していたとは、さつき、凄すぎます!
⑬自転車にゴムがあった。
大学の時教授から、「私が子供の時はゴムがなくて木でできていたから、お尻が痛かった」と聞いたことがあったので、期待していたが、車輪にゴムがあった。
メイちゃんの座る所に、座布団?をまいていたのが「おぉ!!」と感嘆。
⑭メイちゃんの面倒を見て、ばあちゃん疲れてた。
午後に雨が降り、傘を返しに行ったとき、ばあちゃんは休んでいた。
やはり、メイの世話をするのに気疲れしてたのだろうと。
服を着替えて休んでいる所に、描写の気遣いの細かさ、深さが知らされました。
⑮さつき、めい。ともに5月?
わお!なるほど。5月に一体何があったのかなぁ。もしかして二人の誕生月?
⑯セリフにはなかったけど、「かんちゃん」のやさしさ。
最後の最後で、4人並んで歩く場面。
病院に行くとは言いながら、途中で自転車のタイヤがパンクして、戻ってきたよ、役に立てなくてごめんよ、と謝っていたのかも。
⑰トトロの「わからない」
メイの質問「あなたの名前は?」
トトロ「わ・か・らない」
メイ「トトロね!」
トトロ「・・・(まぁ、いいっか))」
と思っていたのかもしれない。
⑱蛍光灯のつくり
さつきたちの家の中の蛍光灯の下に、虫の死骸が入る、容器がついていた。
ちょうど、おじさんとみていたら、昔の電気にはついていたよ、とのこと。
思わず、「すごい!」と。
⑲メイの目撃情報
トトロのお腹の上でついつい眠り込んでしまったメイ。
その後さつきに、大きなトトロのほかに、小さいトトロもいたよ、と証言していたが、メイは眠っていて見ていないはず。
青トトロ、白トトロがツボから出てきたのは、メイが眠った後で、メイが眠ったのをみて、近寄ってきたから、見てないはずだけど、寝ぼけながら見ていたのかも。
⑳かんちゃんの朝の仕事、卵集め
学校に行くギリギリまで、鶏小屋の卵を集めていたかんちゃん。
時間的に朝ごはんでもないから、おそらく、かんちゃんのお母さんは、卵も販売していたのかなぁ、と。
㉑さつきの枕は、小豆枕。
さつきの枕の音が、小豆の音がした。
きっと小豆枕。今の子、しっているかなぁ。
音のつけ方にも、細かいところまでこだわられていたのだな、と。
㉒お父さんの洗顔、それは鍋ですよね?
寝坊したお父さんが、急いで顔を洗っているとき。水をためていたのは、きっと鍋。
細かい所まで、こだわっているなぁ、と。
㉓代掻きには、牛か馬。(2022.1.13)
引っ越しのあいさつの時、2人一組で牛か馬を引きながら、水田の中で作業をしている様子が描かれている。
おそらく代掻きだと思うのですが、よく考えてみたら、田んぼを起こすのも、牛か馬を用いていたのだろうと、思われます。
おそらく、おばあさんが牛か馬を引いて、息子さんが後ろのスキ(おそらく短床犂(たんしょうすき))で深さなどを調整しながら、代かきや耕耘をしていたのだと思います。
「馬耕」という言葉が多いので、地域性はあるものの、馬の場合が多かったのかもしれません。
参考サイト↓
鍬(くわ)や鋤(すき)を使った「田起こし」
これはクボタのサイトですが、下の方に、短床犂(たんしょうすき)が写真入りで掲載されています。
㉔農薬は使っていなかった。(2022.1.13)
代かき時、田植時の様子があったが、畦畔が緑色で、草が生い茂っていたことが窺える。
農薬の除草剤があったとするならば、田植え前に使うはずだから。
一応調べてみた所、トトロの時代が昭和28年(1953年)とすると、
農薬の使用は、どうやら大正時代(1920年代)ぐらいから始まり、1950年頃から普及されたようです。
とすると、普及された年で考えると、ちょうど「となりのトトロ」の時代から、農薬は使われ始めたようです。
ちょうど、まだ農薬を使っていない時代の最後の時だったのかもしれません。
そう思うと、トトロの時代が、「無農薬農業~農薬農業」への転換期だったことが窺えます。
貴重な時代です。
「馬耕~耕耘機」の転換期、「無農薬農業~農薬農業」への転換期が、「となりのトトロ」の時代だとすると、日本の農業の転換期という、大切な時代だったと思われます。
ちなみに昭和28年(1953年)生まれの人は、2022年の今69歳です。
さつきが12歳だとしたら現在81歳です。
めいが4歳だとしたら73歳です。
㉕「田植え休み」があった(2022.1.14)
「田植え休み」という休みがあった当時。
うらやましい。
でもよく考えたら、遊べず、田植えの手伝い。
何日ぐらいあったんだろう。
当時は1~2日あったようですが、当時の田植えは、家族総出はもちろんの事、身内の手伝いのため出向したり、近所同士で助け合っていたかもしれません。
学校の先生だって同じです。
周り中が田んぼのあった時代です。
今思うと、農業中心で回る、凄い時代であったと思います。
ちょっとおもうのですが、作画の打ち合わせの時などは、関係者の皆さんが子供時代を思い出しながら、懐かしく、楽しく、時には脱線しながら、作業を進めていたのかな。それを想像するだけでにこやかな気持ちになってくる。
何度も最近見ていて感じることは、さつきはよく走るし、おばあちゃんの声優さんがすごいいい味出されているなぁ、と、いうことです。
◇◇◇◇◇◇◇
これが、最近、となりのトトロで感動している点です。
勝手な思い込みがあるかもしれませんが、間違っていたらすみません。
それにしても、食事の準備、お風呂の準備だけでも、とても時間や労力がかかった時代だったのだなと思うと同時に、今便利になった分、その時間で何をしているのか、何ができるようになったのか、反省させられます。
せっかく浮いた時間をどのように有効に無駄なく使っているのか。
当時の人は思ったはずです。
「この家事がなかったら、あれもこれも、もっと出来るのになぁ」と。
それにしても、このようにアニメ文化で、歴史が次世代に受け継がれていくという事は、本当に素晴らしい文化だと思います。
こういった生きた文化、生活臭のあるアニメが増えていったらいいな、と思います。
written by てぃ
こんにちわ。
趣味で野菜を作りたいといろいろと考えています。
そのまま食べても甘いニンジン。
軽く焼いて食べるだけで美味しいピーマン。
だしをかけてレンジでチンするだけで美味しいオクラ。
トロトロの液のでる下仁田ネギ。
とれたてをその場で丸かじりが最高のキュウリ。
そんな思いを巡らしながら日々お米づくりを勉強しています。
「もっとお米のことを考えろっ!」!って叱られそうですが、
美味しい野菜と、美味しいご飯の組み合わせって、最高の栄養源、元気の源って感じがしません?
そんな私が、日常の日々の中で見たこと、思ったことなどを皆さんにご紹介させて頂ければなぁと思っています。
こうやってお米って作られるんだぁ、農家の人っていっつもどんな事してるんだろう?
へー、こんなこともしてるんだぁ!
そういう新たな一面というか、そういう驚き?のきっかけになって頂けたらと思います。
これからもよろしくお願いします。
そんな私が働く「ばんばのお米」のホームページは
コチラ↓
「ばんばのお米」ブログはコチラ↓
ばんばのブログ https://vanva.co.jp/blog/
その中の私の記事はコチラ↓ みてね♪
https://vanva.co.jp/blog/archives/category/justbecause/
「ばんばのお米」選びに悩まれている方はコチラ!