No.311  2021.08 ノビエがピョコピョコ

田んぼの写真を撮っていると、目の前にノビエが...敵です!稲に紛れて栄養を奪い、背丈を伸ばしてお天道様を思う存分浴びる雑草です。今の時期は、稲の背丈を追い越してピョコピョコと、ところどころで飛び出しています。

写真でみてもわかる通り、稲とよく似てますよね。田植え後から発芽し、稲に紛れながら成長します。ヒエといっても、食用のヒエとは違い、雑草のノビエは食べられないそうです。ノビエは実が落ちやすく次の年に発芽します。つまり、早くノビエを抜いてしまわないと、来年もこの雑草に苦しめられるということ・・・。

ちなみに日本では雑穀は、「古事記」の中で「五穀(稲、粟、麦、小豆、大豆)」として、「日本書紀」の中では「六穀(粟、稗、稲、麦、大豆、小豆)」として登場しており、古来より日本人の食卓に上っていたようです。江戸時代には、一部で白米を食べる習慣が広がりましたが、多くの庶民は少量の白米にひえやあわを混ぜたものを主食としていました。その後、高度経済成長とともに主食が白米へと変わっていきましたが、主食が白米なのはここ数十年と非常に短く、日本人の食生活を支えてきた穀物は、雑穀だったそうです。

 

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