No.256 2017.01 冬期湛水

ばんばでは、稲刈りが終わった水田に冬の間に水をはる「冬期湛水」を行っています。「冬期湛水」で、稲わらの分解が促進されて土壌の質が良くなること、スズメノテッポウやコナギなどの水田雑草が減るという抑草効果(その結果農薬の使用量を減らすこと)を期待しています。また、もう一つ、目に見えない大きなメリットがあります。それは地下水の涵養(浸透し地下水となること)にも役立つということです。古来、水田は豊富な地下水をもたらす役割を果たしてきましたが、近年は水田だけでなく、雨水等が浸透できる面が減っています。飲料用、工業用、消雪用と需要がある地下水を守るためにも微力ながら貢献したいと考えております。

「冬期湛水」している水田の水面に移る空がきれいですよね。稲刈り直後にはトンボの産卵も見られます。


平成30年1月

今年も農薬を使わない雑草対策として、冬の間、水田に水を張る「冬季湛水(とうきたんすい)」を一部の圃場で行っています。その結果、微生物やイトミミズなどが繁殖し、有機物を分解するほか、カエルやメダカ、ドジョウなど多くの水生生物の生息場所となり、水鳥が飛来するなど、田園地域の生物多様性の向上が期待できます。