蝶の羽化

娘の学校からのお便りに、「授業でつかうので、モンシロチョウの幼虫などを持たせてください」とありました。時期をみて、その授業で育てるモンシロチョウの卵を探しに行かなければならないなぁと思っていました。

ある日、何の気なく、近所の畑をみわたすとモンシロチョウがヒラヒラととんでいるのを見かけたので、畑の持ち主さんにお願いしてキャベツの葉っぱを見せてもらいました。すると、葉の裏に黄色い米粒のような卵がポツポツポツと間隔をあけて並んでいました。「青虫の卵もらっていいですか?」と聞くと「全部持っていって」と言ってもらえたので、遠慮なく葉っぱごともらって帰りました。

久しぶりの幼虫捕獲で鍛えられたのか、次の日ミカンの木の前を通ったときに、黒いアゲハの幼虫が動くのが目にとまりました。反射的に葉っぱごと捕獲しました。娘に聞くと、「教室にアゲハの幼虫はもういるからいらない」と言われたので、うちで飼うことにしました。幼虫→蛹→成虫といった流れ、特に羽化をみるいい機会だと思い、虫かごを用意しました。

すると、保育園児の娘が興味を示し、「とりのフンみたい」といいながら、毎朝、毎夕に「おはよう」「ただいま」と声をかけるようになりました。動いている様子はほとんど見れませんでしたが、葉っぱが日に日に小さくなっていくのをみてうれしそうにしていました。

2週間ほどたったころ、「青虫になったぁ。」と大喜び。その日から「あおちゃん」と名前を付けて呼んでいました。食欲も旺盛になり、どんどん葉っぱが減っていきます。その都度、おばぁちゃんの家までみかんの葉っぱを採りに行き補充していました。

そして、ついに動かなくなり、さなぎになりました。さらに10日ほどたつと、写真のようにさなぎに羽の模様が透けて見えるようになりました。その日、帰ってくると羽化していました。

虫かごの中で元気に動いていたので、外に逃がすことにしました。娘たちは、羽の模様のきれいさに見とれ、「ほんとにあおちゃん??」という感動で、目が真ん丸になっていました。

その後、振り返りもせずにとんでいった「あおちゃん」をみながら、お世話をしていた娘は「さみしい。」と涙を流していました。しばらくは、毎朝、庭を見て「あおちゃん帰ってこないね。」とさみしそうにしていました。

はじめて、昆虫の変態を間近でみて興味がわいたようで、図鑑を開く時間が増えました。テントウムシやほたる、カブトムシなどの昆虫に少し詳しくなったようです。

今は、ダンゴムシを庭の片隅でお世話しています。


その後、庭にアゲハが来ると「あおちゃんが遊びにきてる」と嬉しそうな娘でした。

最近、アゲハが2羽来るようになりました。娘曰く「あおちゃんと彼氏」だそうです。

↓2羽のアゲハがいます。わかりますか?

答え↓